11月9日に先行配信がスタートした福山雅治さんの「心音」。
日テレドラマ「#リモラブ~普通の恋は邪道~」の主題歌として流れていて、「ドラマとマッチしている!」「ましゃのバラードが切ない!」と話題になっています。
そんな「心音」は、生きづらさを抱える現代に、「恋のあり方」について福山雅治さんなりのメッセージを発信しています。
このページでは、「心音」の歌詞の意味と、歌に込められた福山雅治さんのメッセージを紐解いてみました。
すぐ読める目次
福山雅治の「心音」はどんな歌?
日テレドラマ「#リモラブ~普通の恋は邪道~」の主題歌として書き下ろされた楽曲です。
福山雅治さんがドラマの台本を渡された時に、「ストレートなラブソングだな」と感じたそうです。
しかし福山さんは、この楽曲にもう1つのテーマを設定しました。
それが、「生きづらさ」でした。
「生きづらい」って言葉が、生きづらさをより助長しているところもある。その中でどうやって、人と人とが出逢って、人は恋に落ちていくのかなっていうのが、結びついたんですよね。
福山雅治Youtube公式チャンネルより引用
背景には、「恋愛の必要性とは何か?」というとてもスケールの大きな問いがありました。
時代の変化とともに、恋愛の仕方も変化していっていると福山さんは語ります。
それでも、今も昔も変わらないのは、「人を好きになる」という気持ち。
今回の「心音」では、恋愛に臆病になってしまった主人公が、生きづらさを抱えた現代社会で、「人を好きになる」という気持ちに向き合う曲になっています。
報われるかわからない、切ない恋心を歌ったラブソングです。
福山雅治の「心音」の歌詞の意味を解釈!
それでは、早速歌詞の意味を解釈してみましょう。
この歌は、Aメロ→サビというシンプルな構成になっていて、Bメロはありません。
ピアノの美しいメロディに載せた、バラードとなっています。
歌い出し
前奏なしでスタートします。
「恋なんてしないって 決めてたんだよ」
という部分には、主人公の恋に対する強い抵抗が表れています。
しかし、好きになった人が表れて「しまった」。
自分の意志とは裏腹に、止めることができないどうしようもない恋心に戸惑う様子が伝わりますね。
1番Aメロ
このパートでは、主人公のこれまでの恋愛観が描かれています。
“一人がいい”、”誰の邪魔もしたくない”という部分から、恋に奥手で、それを肯定しようとしている主人公の姿が見えてきます。
インドア派の人にとっては、共感できる歌詞になっていますよね。
そしてこの部分は、リモラブの主人公である美々のこれまでの人生観とも重なってきます。
1番サビ①
サビは2段階で構成されています。
最初のサビのパートでは、
“出逢ってしまった””繋がってしまった”という表現の仕方から、この出会いが運命的なものだったということを印象づけてくれます。
Aメロ部分の、孤独を好む主人公の世界に、突如として「好きになった人」が表れてしまったことで、今まで押し込めていた感情に戸惑っていることが伝わってきます。
そして、胸がキューッと締め付けられるような恋の切なさに苦しむ姿が、激しく共感できますよね。
1番サビ②
“こんな弱くないのに”という部分から、普段は孤独でも強く振る舞えるはずなのに、恋心を抱いたことによって、強く揺らいでいく主人公。
メロディで流れるピアノの音も、反復するような弾き方をしていて、葛藤している心を表しているかのようです。
涙を流すほど切ない恋心。
けれど、それを認めたくない自分がいる。
それは、過去の恋愛で傷ついたことがあったからかもしれません。
素直に気持ちを認めたいけれど、それができない胸の苦しさが、聴いているこちらまでキューッと切なくなってしまいます。
2番Aメロ
“変わらないって思ってた”という過去形からスタートしている2番。
1番では恋心に戸惑い、揺れる心情を表していたのに対し、2番では既にその気持を受け入れたところからスタートしています。
つまり、1番から少し時系列が進んだところからスタートしているということですね。
“君になんて伝えようか”というところから、自分の胸の内を相手に伝えようとする決意が固まっていることが分かります。
告白をしてどうなるか分からない。
期待と不安に眠れない夜を過ごす。
このジェットコースターのような揺れ動く感情が共感を誘いますよね。
そして、Aメロは“響く”で区切られています。
この響いているものが何か?
主語がないので、一瞬「?」となりそうですが、これが曲名にある「心音」のことですね。
あえて主語を入れないことによって、心音というタイトルそのものを強調しています。
2番サビ①
“人一倍 傷つきがちな性格”
“見抜かれてしまうのが嫌”
という部分は、この歌の主人公が、表では孤独を好んで強気に振る舞っているけど、実際はとても繊細で傷つきやすい内面があることを表しています。
これから告白しようとしている相手には、そんな弱い自分を見せたくない。
しかし、“隠してきた”という過去形になっているので、それも覚悟の上で気持ちを伝えようとしていることが分かります。
2番サビ②
ここで初めて福山雅治さんがテーマとしている「生きづらさ」という表現が登場します。
1人で居るほうが楽でいいんだけれど、誰かと居たいと思う自分もいる。
そんな相反する感情に、寄り添ってくれる誰かがいること。
遠すぎず、近すぎない。
そんな程よい距離感で居てくれる存在が、これからの時代にとって必要じゃないか?というメッセージを発しているようですね。
歌詞の部分でも、“君が初めてだったよ”というところから、そういった距離感で接してくれる相手が居なかったということが表れています。
だからこそ、「好きになってしまった」という、このテーマに対する答えが見えてきます。
そんな相手を愛おしく思う気持ちが、恋の始まりなのかもしれませんね。
Cメロ
“お互いの知らない 人と結ばれても”
とメッセージは途中で途切れていて、どうなって欲しいかというところまでは書かれていません。
この部分には、告白がうまくいくかに関わらず、自分が好きになった相手に幸せになってもらいたいという願いが込められています。
相手を強く思うからこそ、例え自分じゃなかったとしても幸せでいてほしい。
恋心を受け入れて、前に進もうとしている主人公の本心が表れています。
ラスサビ①
最後のサビも2段階構成です。
“始まってしまった恋心は”という歌詞から、胸の苦しさの正体が恋心であったことを受け入れたことが分かります。
でもそれは、自分の一方的な片思いかもしれない。
傷つくのが怖いけれど、逢いたいという抑えきれない気持ちが、この歌の中で最も強く表れています。
最終的に主人公はどういう決断をするのか?
それが最後のサビ②に描かれていました。
ラスサビ②
“だからやっぱり言えないんだよ”
結末はこの部分でした。
一度は告白をしようと決意した主人公が、やっぱり恋に傷つくことを恐れて、最後の一歩を踏み出せなかったという葛藤が描かれていました。
恐らく、この部分が「心音」の評価を大きく分けているのではないかと思います。
福山雅治さんと言えば、人生が1歩前に進むような応援ソングも多いです。
しかし、この「心音」ではそういった最後のひと押しではなく、気持ちに寄り添った終わり方でした。
ここが、ハッピーエンドを期待していたファンにとって歯切れの悪い終わり方ではないかと言われています。
ですが、「生きづらさ」をテーマにした今回の歌にとって、
孤独→恋心を認めるという心の変化は、主人公にとって大きな1歩を踏み出していることになります。
今までは素直に恋心を認められなかったのに、恋の苦しさと向き合って素直に好きになれた。
そんな気持ちの整理ができたことが、歌詞の最後の部分である
“このまま好きでいいですか?”
というところに表れています。
まだ告白はできないけれど、じっくりとこの恋心を育てていきたい。
そんな価値観があってもいいのではないか?という福山雅治さんなりのメッセージがあります。
0か100かではなく、その間の価値観でもいい。
それが、今回の「心音」に込められた福山雅治さんの応援なんだと感じました。
ストレートな表現で、恋心を抱く人の内面を丁寧に表した切ないラブソングですね。
「#リモラブ」の公式HPでも、福山雅治さんは今回の楽曲「心音」について、こんなコメントを残していました。
心臓が脈打つ音の表現にはいくつかの言葉があります。あくまでも個人の解釈ですが、「鼓動」という言葉は生命力みなぎる力強いイメージ。
かたや「心音」という言葉には、「生まれたての命の音」とでも言いますか、か弱く繊細な、だけど確かな命が宿っている、というイメージ。
ちょっと不器用だから恋する気持ちに素直になれなかったり、真っ直ぐに人に向き合うことに少し疲れてしまった。でも、一度生まれた「恋心」は、まるで心臓が脈打つかのように止められない。
でも、戸惑いもある…。そんな大桜美々をイメージしています。
「#リモラブ」公式HPの福山雅治さんのコメントより引用
生きづらさを抱える現代において、人と人が会うのですら困難な今。
逢いたくても、逢えない。
でも、好きな気持ちを止めることはできない。
そんな葛藤と向き合い、最終的には今はまだ片思いのままでも良いのではないか?というメッセージだと受け取れました。
ドラマ「#リモラブ」では、主人公の美々がどういう決断をするのか?
片思いのままという決断をするのか?最終話まで気になるところです!
福山雅治の「心音」の発売日は?どこで聴けるの?
2020年11月9日より、iTunes store他、各種配信サイトにてダウンロードすることができます。
また、12月8日発売予定のアルバム「AKIRA」にも収録することが決定しています!
「AKIRA」の収録曲一覧
- AKIRA ※初音源化
- 心音(日本テレビ系 水曜ドラマ『#リモラブ ~普通の恋は邪道~』主題歌) ※初音源化
- 革命(映画『新解釈・三國志』主題歌) ※初音源化
- 幸せのサラダ (キユーピーハーフ CMソング) ※初音源化
- 始まりがまた始まってゆく (ダンロップ ビューロ CMソング) ※初音源化
- 甲子園 (NHK高校野球テーマソング)
- 零 –ZERO– (劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』主題歌)
- トモエ学園 (テレビ朝日系 帯ドラマ劇場『トットちゃん!』主題歌)
- 聖域 (テレビ朝日系 木曜ドラマ『黒革の手帖』主題歌)
- 失敗学 (日本テレビ系 水曜ドラマ『正義のセ』主題歌) ※初音源化
- いってらっしゃい (日本テレビ系 朝ドラマ『生田家の朝』主題歌) ※初音源化
- 暗闇の中で飛べ ※初音源化
- Popstar ※初音源化
- 漂流せよ ※初音源化
- 1461日(ALBUM ver.)(テレビ朝日系列リオ五輪/平昌五輪テーマソング)他 未発表音源を含む全17曲収録予定
福山雅治の「心音」の歌詞の意味を解釈!まとめ
- 恋に奥手な片思いの人を応援するラブソング!
- ドラマ「#リモラブ」の主人公:美々の内面とリンクしている。
- 心臓のように脈打つ恋心は止めなくていいし、今はまだ片思いのままでも良いのではないか?という福山雅治さんのメッセージが込められている!
「心音」は11月9日より、各種配信サイトにてダウンロード可能です。
ドラマ「#リモラブ」の展開にも絡んでくる描写もあり、こちらも見逃せないですね!
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
<福山雅治のオンラインライブが見れるのはU-NEXT!>