だるまちゃんとだいこくちゃんのほのぼのとしたやり取りが可愛いらしいこの絵本。
やり取りがわかりやすく、文章量も多くはないので、3歳児のお子さんにぴったりの作品です。
だるまが出てくるので、お正月にも合う作品ですが、話の展開としては、1年中読んでも楽しめる作品になっています。
このサイトでは、現役保育士の僕から見た、「だるまちゃんとだいこくちゃん」の魅力を、余すことなくお伝えします!
すぐ読める目次
「だるまちゃんとだいこくちゃん」のあらすじは?
うちでのこづちを直しているところを見つけた、だるまちゃん。
お友達のだいこくちゃんが直ったばかりのこづちに、米粒を入れて振ると、おもちやお団子やおにぎりなどがポンポンと出てきます。
小麦を入れれば、クッキーやビスケットなどのお菓子がたくさんこづちから飛び出します。
そのこづちがすっかり欲しくなっただるまちゃんは、自分で作り始めることにしました。
木を切って出来上がったのは、こづちではなく、「こづつ」。
だいこくちゃんがこづつに豆や砂を入れると、思いがけないことが起きてしまいます!
だるまちゃんのこづつは、果たして無事に完成するのか?
だるまちゃんがだいこくちゃんと試行錯誤しながら、うちでのこづちを完成させるまでの物語と、柔らかいタッチの絵が心温まる、親子で楽しめる作品となっています。
だいこくちゃんとは?
七福神の大黒天がモデルになっています。
↓大黒天のイメージ
12年に一度、子年のみ御開帳の大黒天様にお会いしに石山寺大黒天堂るへ。きりっと少し厳しいお顔で、右手に拳印を結んでいらっしゃる。最終日に間に合って拝観できて、よかった🙏 pic.twitter.com/sMaQFwKxan
— keiko (@129Hydeee) October 7, 2020
大黒天は、福徳や財宝を与える福の神とされていて、右手に打出の小槌、左手に大きな袋を背負っているのが特徴です。
絵本に登場する父親のだいこくどんの近くにも大きな袋が置いてあります。
「だるまちゃんとだいこくちゃん」の作者は?
加古 里子(かこ さとし)さん <1926年~2018年> です。
からすのパンやさんシリーズや、だるまちゃんシリーズなど数多くの絵本を夜に送り出してきた絵本作家さんです。
この「だるまちゃんとだいこくちゃん」は、だるまちゃんシリーズ5番目の作品で、2001年に福音館書店より発刊されています。
没年となった、2018年にNHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演されており、これは死去後の放送となりました。
絵本以外にも伝承遊びに関する書籍を出版されており、児童文化の発展に大きく貢献された方でもあります。
「だるまちゃんとだいこくちゃん」の読み聞かせポイントを解説!
物語は、会話調を基本として進んでいきます。
だるまちゃんとだいこくちゃんで役の違いを意識しながら読み聞かせると、子どもにもわかりやすいです。(例:声のトーンを変えてみる)
さらにこの絵本で特徴的なのは、うちでのこづちを振る時の歌です。
うちでのこづちを さらさら ふれば
のぞみの しなが えい えい えい「だるまちゃんとだいこくちゃん」本文より引用
このような歌が、絵本中の随所に散りばめられています。
ここは、子どもと一緒に盛り上がれる部分になるので、「えい えい えい」のところを身振りも入れて読んであげると、とても喜びますよ。
「だるまちゃんとだいこくちゃん」の見所は?
こづちか飛び出してくるおいしそうな食べ物やお菓子は、とても夢がありますよね。
そんな子どものキラキラした顔が見られるのも、この絵本の素晴らしいところです!
お正月などの季節の行事だけでなく、普段の読み聞かせとしても繰り返し読める作品です。
こづちから出てくるものも、たくさん種類があるので、絵本を見るたびに違った発見がありますよ。
そんな子どもの気づきや発見を楽しみながら、ベッドタイムストーリーとして、読んでみてください!
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。